ストーカーの魔の手が緩む

ストーカーたちが根城にしているアパートに、
不覚にも迷い込んでしまったぼく。

1月30日のことだ。

あれから約3週間。

夜中の騒音攻撃は巧妙に続いた。

階下や隣室には音が漏れないようにぼくの部屋の壁だけを
通して、エアコンの音に真似た、壁を揺るがすビート音を
送ってくるのだ。(この手法はこのアパートに移ってから)

そんな被害にあったことのない呑気な人たちは
それは妄想でしょう、と言う。

警察の通訳にはジャスミン茶が鎮静効果があるので
それでも飲んで少し落ち着いてくださいなどと言われた。

とりつく島無しとはこのことだ。

不正脈が起こったので、血管を収縮させるコーヒーを
一時期絶っていた。



このハラスメント行為は以前いたアパートから続いているので
ほぼ2ヶ月もの間、騒音被害に遭っているのだ。
眠れないのはなかなか辛い。
もっと辛いのはまわりの誰にも理解されないこと。
助けがないことだ。

ひたすら耐えるしかない。

百戦錬磨だったヒクソン・グレイシーの、気持ちで負け込むな。
勝たずとも良いので、耐えて生き延びろという
声が聞こえる。

そう思っていたら昨日は0時ごろピタッと騒音が止んだ。
相手も息切れしてきたのかもしれない。

ビートジェネレーターで、騒音を作って部屋を通して
流せば、その音を自分たちもずっと聞いていることになる。
相手だって疲れないはずはない。

片方の部屋の英国ストーカーは一昨日あたりから咳き込んで
いて体調が悪そう。ちょっと休戦しているのかもしれない。

このまま徐々に攻撃がやんでくれることを願う。

ちなみに、無用な諍いを避けるため、
相手がいくら攻撃してこようが、壁を通して
こちらから騒音を返すようなことは一切していない。

かなり静かに暮らしているので、あちら側には
ほんとど生活音すら届いていないだろう。

一切、刺激を与えず、相手にシャドーボクシング
続けさせ、疲れさせ、戦意を萎えさせる作戦だ。

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